







The Art of Elevating the Everyday
1913年、イタリア・ミラノで
マリオ・プラダとマルティーノ・プラダ兄弟が設立したPRADA。
ラグジュアリーブランドとして知られるPRADAだが、
当初は皮革製品店「フラテッリ・プラダ」として創業された。
上質な素材と職人技による製品は高く評価され、
創業からわずか6年でイタリア王室御用達に。
当時としては珍しいセイウチやゾウ、
クロコダイルなどの高級皮革を用いた製品を展開し、
高級皮革ブランドとしての地位を確立する。
第二次世界大戦の影響もあり、
1970年代にかけて低迷期を迎えたPRADAを建て直したのは、
1978年に就任した創業者の孫、
マリア・ビアンキ(現ミウッチャ・プラダ)であった。
伝統を重んじながらも現代的な素材や斬新なアイデアを取り入れ、「日常を贅沢に飾る」という価値観のもとブランドを再構築。
さらに夫でありビジネスパートナーでもある
パトリツィオ・ベルテッリとともに改革を進め、
世界的なラグジュアリーブランドへと成長していく。
また1993年には、セカンドラインとしてMIU MIUを設立。
ブランド名はミウッチャの愛称である「ミュウ」に由来しており、
PRADAとは異なる、
"自身のもう一つの側面"
"自由で型破りな女性像"を表現する場として生み出された。
ブランドコンセプトを象徴する存在として知られる、
軍・工業用途のナイロンを使用したポコノナイロンの誕生や、2000年代のアイテムに多く見られる
スパンデックス素材の採用からは、
ミウッチャによる時代に左右されない
=長く着用することも重視したものづくりへの姿勢を感じる。
特に90年代後半から2000年代前半のプラダで印象的なのは、
その徹底したミニマリズム。
装飾を削ぎ落としながらも、
シルエットや素材選びによって確かな存在感を生み出す。
シンプルなのに、なぜか「あ、これプラダっぽい」と思わせる。
そんな服を生み出し続けるミウッチャ・プラダに
時代を超えて人々は魅力され続けている。
現代のファッションはトレンドの移り変わりが激しい一方、
プラダのアイテムはどの時代のものも
不思議なほど現代のスタイリングにも自然に溶け込む。
流行を追うのではなく、
その先を見据えて服作りを行っていたからこそ、
20年以上経った今も古さを感じさせない。
ミウッチャが掲げた「日常を贅沢に飾る」という思想は、
素材選びやパターン設計にも表れている。
ラグジュアリーでありながら生活から乖離しない。
派手ではない。それでも確かに記憶に残る。
そんな絶妙なバランス感覚こそが、
プラダというブランドの本質なのかもしれない。

