現在、自身のブランド「LEMAIRE」にて時代の渦中にいる
Christophe Lemaire。
2011年秋冬から2015年春夏の4年間、
彼はHermèsウィメンズのアーティスティックディレクターを務めました。
品質や耐久性、そして修理を前提としたものづくり。
Hermèsが創業以来大切にしてきた価値観は、
Lemaireが一貫して追求してきた服づくりと強く重なります。
ブランドが積み重ねてきた哲学と、
デザイナー個人の思想が無理なく同居したこの時代には、
長い年月を共にすることを前提とした衣服が数多く生み出されました。
本作、表地にはコットン54%、リネン46%の混紡生地を採用。
コットンの耐久性と、リネン特有のドライなタッチや通気性を兼ね備えた生地は、
着用を重ねることで変化する自然な皺や風合いも楽しめます。
首元のチンストラップ、袖口のアジャスターベルトにはカーフレザーを使用。
可動部の耐久性を高める実用的な役割を担うと同時に、
異素材を効果的に組み合わせることで、
衣服全体の印象を引き締めます。
2013年春夏コレクションにて、
同型レザーチンストラップを備えたトレンチコートも発表されており、
このディテールが当時のコレクションを通して
継続的に用いられていたことがうかがえます。
フロントはダブルブレストを基調としながら、ボタン数は最小限。
前合わせを深く設計することで、襟を開いたラペルスタイルから、
チンストラップを留めたスタンドカラーまで、
一着で複数の着方を可能にします。
肩はラグランスリーブを採用し、
可動域を確保するとともに
肩のラインを自然に馴染ませます。
ダブルブレスト、チンストラップ、袖口のアジャスター。
レザーによるこれらのギミックは、
本来であれば主張が強くなってもおかしくありません。
しかしながら同色でまとめられた上に
必要最低限のみで作り上げられている
これらのディテールがもたらすのは無駄のない端正な印象です。
上品さを残しつつも、あくまで着用パターンを複数にする
ディテールとしての役割を全うしています。
Hermèsというメゾンの歴史と、
Christophe Lemaireの服づくり。
その接点を知る上でも非常に興味深い一着です。
【Stock】
Kyoto store
【Size】
Size : 38
Raglan sleeve length/裄丈 : 76cm
Chest/身幅 : 53cm
Length/着丈 : 71.5cm
着用モデル : 175cm 63kg
【Color】
Black
【Material】
Cotton 54%
Linen 46%
【Description】
2010’s
From a season by Christophe Lemaire
Made in France